ホームページの「なに」を学ぶのか

「ホームページの更新をしたいので、簡単にわかりやすく教えて欲しい」最近非常によくある問い合わせです。ホームページが皆さんの身近な存在になってきた、ということだと思いますので非常に喜ばしいことです。ところが、少々皆さんが期待しているポイントがずれているのではないかという疑問も実はあるのです。

大手の(東証1部に上場されているような)企業が年間に投入するホームページ作成代金(Webサイト構築費用のほうが適切ですが)は「億」の単位です。その内訳の詳細をここで明かすわけにはいきませんが、データベース保守、サイバーテロ(セキュリティ)対策、プログラミング、マーケティング、プロモーション、SEO対策、そしてデザインと多岐にわたっています。なかでもデザインは非常に重要な要素で、企業の方向性(戦略・戦術と言ってもさしつかえありません。マーケティング・プロモーションと連動します)を念頭においている非常に計算されたものです。当然、デザインに費やす費用も莫大で、「えっ?」と思う金額が使われています。

別の例ですが、カメラマンの相場というのは1日の撮影料で決まるらしく、下は2万円くらいから上は300万、400万クラスまで物凄く差があるそうです。そして200万円クラスと400万円クラスのカメラマンの撮る写真を比べると、「やっぱり400万円クラスは(明らかに)いい」のだそうです。だとしたら、「ここでxxx万円節約しても、もし売れ行きに影響したら・・・」と考えても不思議はありませんね。

さて、そんな目が飛び出るような費用なんて縁がない人はどうすればよいのでしょうか。「お金がないから自分でホームページを作成する」というのは、デザイン・プロデュース・プログラムを一人でこなそうとしているということです。誠に残念なことですが、上記3つ(デザイン・プロデュース・プログラム)を全てうまくこなせる人に織田は今まで会ったことがありません。仮にいたとしても時間的な制約でどれか一つしか手がけていないはずです。それくらい上記3つは両立できないものなのです。

そんな両立しにくいものをつい最近までパソコン使ったことがない初心者がやって、まともにできるはずがありません。誠に言いにくい話ですが「ホームページを自分で運営・更新したい」という要求と「売上を上げることに貢献するホームページ(Webサイト)」は折り合いにくい性格のものです。そもそも「なぜホームページを運営したいのですか」という原点に戻った疑問からスタートすると、プログラムを覚えることよりも戦略的な方針を確固たるものにすることが先決です。プログラムが好きなら、大変楽しくホームページを作成することができるでしょう。でも、それがお客に訴えるものになっているかは非常に疑問です。経営者ならまず、プロデューサーになるべきで、デザイン・プログラムはその道の専門家に任せるべきです。事実、弊社ホームページもデザインは別会社です。織田にはデザイン能力はありません。

「そんなこと言ってもお金ないし・・・」それはどこでも同じです。余裕があってWebサイトを管理・運営しているところはどこにもありません。もしあったとしたらすごく儲かっていてお金の使い道に困っているか、金銭感覚がないかのどちらかです。どんな大手の会社でも「利益に見合うWeb費用」を絶えず見続けています。それでもFTPとかHTMLエディタとかサーバーメンテとか画像修正とかイラスト作成とかCGIとかデータベースとかを(どうしても)習得したいのでしょうか。なんか問題がずれているような・・・