Web広告の差別化

「個性のあるホームページを構築したい」「他社と差別化を図りたい」「ホームページで売上を伸ばしたい」昨今よく聞く話です。皆さんの思いはとてもよくわかります。誰だってそうですよね。でも、ちょっと考え方を変えてみませんか?

インスタントラーメンの世界は、「広告」の世界です。広告しないと売上が(確実に)落ちる、そんな世界です。缶コーヒーやビールも同様です。広告しないと売上が確保できません。ですから、広告費とその効果(対費用効果)は非常にシビアに考えられています。テレビを例にしますとターゲット(購買層)がどの時間帯によくテレビを見ているか(20代女性・20代男性・30代女性・30代男性・40代女性・40代男性・・・)

その時間帯に視聴率の高いテレビ局はどこか、どれくらいの頻度でCMを流すか、そこで流すCMはどんなイメージで流したほうが効果的か(例えば、おいしそうなラーメンを食べるシーンなのか、作るシーンなのか、謎めいた印象を与えるか、まったく関係ないようなもので興味を引くか・・・等々)優秀なCMプランナーが引っ張りだこなのも頷ける話です。CMの当たり外れが大きく売上に影響を及ぼすのですから。

さて、それではWebの世界では広告はどのように扱われているのでしょうか。これは正直言ってまだよくわかっていないのが現実ではないでしょうか。Webサイト自体がCM効果を持っていますし、バナー広告やテキスト広告、オーバチュアやGoogleAdsenseといったクリック課金型の広告をどれくらいの頻度で出せば効果的か、そもそもターゲット(購買層)を特定するような方法がテレビと同じ方式が当てはまるのか、徐々にノウハウがたまってきてはいますが、今までのテレビCMと同じようなアプローチだけでは足りないのは確かでしょう。

しかし、Web広告の総費用がラジオCMのそれを抜いてしまった現在、Webを抜きに広告宣伝活動を語ることはできません。

結局、お客様に来ていただく・買っていただくためにはどのようにお店のイメージを伝えるか、という広告宣伝活動を皆さんはWebで始めてしまった、ということなのです。Webに距離は関係ないですからどんなに遠方であってもWebサイトは見ていただけます。ホームページを開設すればよかった時代はすぐに終わってしまいました。

40億を超えるページの中で、いかにして我がWebサイトに来ていただくか、来ていただいたお客様にどのようなサービスを提供するか、来ていただいた・買っていただいたお客様に対してどのようなアフターフォローができるか、10年前なら大手の業者しか考えていなかったことを、今は年商500万円の中小企業でもできる時代になったとも言えます。

「どんなお客様にどんなサービスがあるかをいかにして伝えるか」が差別化ということではないでしょうか。

「大変な時代になってしまった、昔の方がよかった」と思われる方もおられるかもしれません。その一方で「これはすごいチャンスだ。ものすごいマーケットがあるはずだ」と思っている人もいるでしょう。どちらも間違っているとは思いませんが、後者の方が協力してあげたいですね