ハイテク犯罪今昔
米国でクレジットカードの個人情報が流出したようで、14万件を超える情報流出と日本国内だけで少なくとも560万円の被害が確認されているようです(6/21 Yahooニュースより)まったく難儀なことです。このようなハイテク犯罪はなくなるのでしょうか?それともどんどん増加していくのでしょうか?
お年寄りにお金を振り込めと電話で指示する「振り込め詐欺」もいっこうになくなりません。何十回か何百回やれば必ず振り込む人がいる、ということですね。クレジット番号をメールで通知する人もいます。メールは送った人だけ見ることができるものではありません。悪意のある人にはお金をむき出しにして(盗んでくれと言わんばかりに)歩いているのと同じに見えます。カギをかけないで放置してある車と同じ、と言ってもよいでしょう。全てが悪人ではありませんが、全員が善意の人であるという認識では「お人よし」と見なされてしまう時代なのかもしれません。
中世のヨーロッパでの話ですが、字が読めない農家の方に契約書(もちろん無茶苦茶な契約書)にサインさせて畑や家畜を取り上げてしまう詐欺があったそうです。日本では考えられない詐欺ですが、日本は識字率が昔から高く、識字率が低い時代は契約書の概念がなかったそうですからやはり中世ヨーロッパの話なのでしょう。この話を現代に当てはめると「ITセキュリティをよく知らない人がだまされて高額な被害を受けた」ということになるのでしょうか。今は識字率が高いですから違法な契約書はありえないはずですが、Webの画面に突然現れた「ご契約ありがとうございます」の文字と早く金を振り込めにはとても動揺してしまう。冷静に考えたらそんな契約成り立つはずがないのに・・・結局、人はよく知らないことに対してとても弱い立場であるという事実が浮かび上がってきませんか?
既に知っておられる方には当たり前でも、ITセキュリティでこれは守ったほうがよいということを列挙してみます。
- クレジット番号を入力してもよい画面はhttps:// というURLで始まっている。これはセキュリティ対応のページでクレジット番号や個人情報を暗号化してやり取りしているので安心。
- 変なホームページ画面がいきなり「ご契約ありがとうございます」とか表示しても、本人に契約の意思がなかったらそれは契約成立していない。無視すべき。
- ウィルス対策ソフトは必ずインストールし、更新は自動的に行う設定する。スパイウェア削除ツール等も最近はよいものが多いので加えておく。
- 例え自宅で1台しかPCがないとしてもブローバンドルーターを設置する。最近のブローバンドルーターは不正進入に対し防壁機能を持っているものが多いので安心。
- 知らないメールは読まないで捨てる。
- メールソフトにプレビュー画面があるタイプはプレビュー機能を止める。プレビュー画面からいきなり進入されることを防止する。
こんなところでしょうか。上記をなにもしないでインターネットに接続すると、早くて30分でスパイウェアがインストールされたりします(事実です)。