物販の本質

インターネット通販で驚くべき業績を上げている企業があります。地方の印刷業なのですが、電話とPDAを駆使して全国から注文を受け付けています。

その印刷業の方は現在は自分で印刷して納入しているわけではなく、注文があると、これまた全国の印刷工場に対して発注し納品は工場より直送という形式を取ることで物流コストを下げ、印刷コストを下げ、利幅を大きく、という理想的な形態で業務されています。

そこで質問です。
「第2、第3のあなたのような業務形態の企業が現れたら、それでもあなたの会社の強みはあるのですか?」

答えは、
「通販とは言え、最短でその日のうちに納品し、仕上がりは責任を持ち、疑問があれば即座に確認し、どんな工場がどんな印刷に向いているか(印刷機械の特性や紙の向き・不向き・インクの相性・・・)を絶えず把握している。一朝一夕にはまねできるものではない。」
だそうです。

インターネット通販だからと言って、特別なことはしていない。やはり、ノウハウ(強み)とお客様への誠実さがビジネスの原点であったと言うべきでしょうか。

それでも、この業者の努力には頭が下がります。60歳を超えてからパソコン・PDAの操作を勉強し、全国の印刷工場を把握し、どうすれば短納期で品質のよいものを提供できるかを絶えず追求する。

当たり前と言えばあまりに当たり前の企業の姿がそこにあります。これこそが、物販の本質であるように思うのですが皆さん、どうでしょうか。